;

NOW LOADING

二酸化炭素(CO2)濃度測定器

機械換気設備によって建築物の換気が正常になされているか確認するために二酸化炭素(CO2)濃度測定器を導入しました。簡易な機器はいろいろとでていますが写真のものを選びました。

試しに事務所内を測定してみましたが539ppmとでました。まったく知らない人からみると「539も!?」と思われるかもしれませんが、250~1000ppmが屋内の換気が充分にされている空間の数値となるので正常値となります。この測定器によって換気計画が上手くいっているか把握することが出来ます。特殊建築物定期報告などでも活用していきたいと思います。

地鎮祭

先日自邸の地鎮祭を執り行いました。今回はお供え物を自分たちで用意したので今までぼんやりとしていた地鎮祭の様式を学ぶきっかけにもなりました。

地鎮祭の歴史は古く、『日本書紀』にも記録されているほどのようです。特定の宗教に属されていなければその土地の最も近い神社にお願いすることが多いです。ただ、特定の宗教に属されている場合はその宗教によることになることもあります。私はキリスト教式の地鎮祭に相当する儀式も経験したことがあります。牧師さんにより執り行われ、聖書の一節を読み上げられたり賛美歌も歌われていました。神道の形式になれていたので驚きましたがとても素晴らしかったです。

私たちは最寄りの神社にお願いしました。式の最中、退屈そうにしていた3歳の息子も鍬入れのときは出てきた鍬を見て興味津々で目を輝かせていたので一緒に鍬入れをしました。子供と一緒にしたので少しかわいい感じの「エイ・エイ・エイ」というかけ声になってしまいました。地鎮祭は必ずしなければならないという訳ではありませんし、日程の調整や準備になかなか苦労することもあります。ですが、建築という大きな事に際して儀礼的な意味合いに加えて、施主・設計者・施工者共々一丸となって完成まで進められる気持ちにもなります。そういったことも踏まえてとても意義がある式だと思います。

働く環境について

働き方改革が制度化されて以降かと思いますが、働く環境に求められることも変わってきています。その中で一番変化を感じるのはオフィス家具ではないかと思います。

これまでは画一的だったオフィス家具でしたが、ファミリーレストランのような打合せブースやカフェテイストなミーティングテーブルなど、働く人がよりリラックスしてコミュニケーションがとりやすい雰囲気づくりを大切にしたものが増えました。個別のデスクにしても、健康への配慮や立ち仕事が多い人にも使いやすい昇降式のデスクが普及していっています。また、家具が変わってくると自然と空間に求められるものも変わってきます。以前は無機質な仕上が主流でしたが、木質や明るい色を望まれることも増えてきました。そうした変化を取り入れる中で働く人の意識の変化も見られるようで、会社への定着率も高まっているという話も聞きます。

ただし、単に今あるオフィス家具を新しくすれば良いということでは無いと思います。弊社では空間の全体的なレイアウトや業務改善の課題、設備も含め総合的に検討することをお勧め致します。

「自分の家を建てる」とき

’’「自分の家を建てる」とき、どんなことを考えるでしょうか?’’と当HPにも書いていますが、まさに私自身の「自分の家を建てる」ときがやってきました。

紆余曲折あり、ここ3年ほど検討を重ねました。本当にいろいろと考えました。当初はストック住宅への問題意識からマンションの一室をリノベーションする案や、中古住宅をリノベーションする案で物件を探したりもしましたが、中々良い物件に巡り合えませんでした。そして、土地に興味を持つようになり、結果的には新築をすることになりました。

新築の決断をした後、設計を進めていく中でコロナ渦ということもあり、社会状況が変化する中で様々な課題に向き合うこととなりました。あまりにも状況が不安定なために先延ばしすることも何度も考えましたが、家族で向き合い進めてきました。何度も案を作り直しましたが、最後の案にたどり着いてからは導かれるように見積まで進めることができました。

しかし、今回は見積調整に特に悩まされました。いつもはクライアントに理路整然と削った方がよい部分と少し追加にはなるが残した方が良い部分を説明しご理解いただくのですが、自分の家のこととなると中々冷静にもなれません(苦笑)。しかし、決断しなければならないわけで。今まで関わらせていただいたクライアントのみなさまもこの過程を経て思い描いた暮らしを手に入れられているのだと深く胸に沁みました。とにかくもがきながら進めていく中でようやく地鎮祭を迎えることができる運びになりました。

’’「自分の家を建てる」とき、どんなことを考えるでしょうか?’’という問いですが、私たち家族にとっては自らの個人的な思いももちろんありますが様々な状況に対して向き合い考えさせられることが多かったというのが正直なところです。しかし、その分思い切れてよかったことがとても多くあります。この家に私たちの意思がどのように表れているか。その結果が出るまではもう少し先になりますが、無事竣工を迎えられるようにしたいと思います。本プロジェクトについてはこのコラムの中で様々な視点で綴っていきたいと思います。

対話から生まれるもの

計画や設計において、クライアントとの対話から生まれるものを大切にしています。それは、対話を重ねる中でよいものが生まれることが少なくないからです。

写真は前職で設計を担当した「昭和町の家1」の和室です。この和室は、設計段階では床柱のあるオーソドックスな床の間のある和室でした。しかし、工事が進むにつれ建物の全体的なイメージも含め検討しなおすことになりました。設計者とクライアントのみならず施工者も交えて議論を重ねる中で、どんどんシンプルな形が模索されました。そして、たどり着いたのは床柱の無い簡素な設えです。通常床板と呼ばれる床部分は1枚ものの大判タイルを選びました。この形にたどり着いたとき、関わった人みんなで正解にたどり着いた感じがしました。そんなに広くない和室ですが、床の間のシンプルさにより、地窓から庭の景色へと自然に意識が行き、面積以上の広がりを感じます。また、クライアントが生ける花や木が、広がりのある床の間でよく映えます。床板がタイルなので水が零れても安心です。

これは最後まで対話を重ねた事例ですが、少しでも時間をかけて議論を重ね模索することでしかたどり着けないものもあると思います。

ロゴについて

弊社ロゴは、会社名の英表記「Go Architectural Planning」の頭文字G・A・Pと家並みのような町並みのようなイメージを組み合わせて作られています。シンプルでありながら計算された力強いかたちで、この案が生まれたときはとても胸が高鳴りました。クローバースタジオの坪井さんにはとても素敵なロゴを作って頂きました。日本タイポグラフィ年間2021にも入選されています。このロゴに負けないよう精進して参ります。