計画当初から猫といかに共生するかということが大きなテーマでした。また、クライアントは子育てと猫との共生を両立するために中庭がある平屋を望まれました。そこで、少しゆとりのある敷地に対してコの字型の建物形状とし中庭をつくりました。また、中庭は人も猫も自由に外遊びが出来るようにLDKや廊下など共用部に面して設けています。

内部は玄関と水回りを中心に北側にLDK、南側に寝室をまとめて配置しました。LDKはリビング部分の屋根裏をあらわしとして広がりのある開放的な空間としました。家族それぞれの寝室へ至る廊下は幅を広げて猫の部屋となるようにもしています。壁面にキャットウォークを設え多頭飼いでも猫がストレスなく過ごせるよう開口部の位置も工夫して多様な居場所を作りました。また、建具や居室の壁には鍵付きの猫扉を設け、猫の出入りをコントロール出来るようになっています。